ブロムフェナク
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | Bromday, Prolensa 千寿 |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a611018 |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与経路 | Oral (discontinued) ophthalmic |
識別 | |
CAS番号 | 91714-94-2 |
ATCコード | S01BC11 (WHO) |
PubChem | CID: 60726 |
IUPHAR/BPS | 7131 |
DrugBank | DB00963 |
ChemSpider | 54730 |
UNII | 864P0921DW |
KEGG | D07541 |
ChEBI | CHEBI:240107 |
ChEMBL | CHEMBL1077 |
化学的データ | |
化学式 | C15H12BrNO3 |
分子量 | 334.16 g/mol |
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ブロムフェナク(Bromfenac)は、フェニル酢酸系の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の1種である。分子中に臭素原子を含むのが特徴で、主に眼科領域で点眼剤として使用される。かつては内服薬も開発された。
主薬の基本データ
一般名:ブロムフェナクナトリウム水和物(Bromfenac Sodium Hydrate)[1]。 化学名:sodium 2-amino-3(4 - -bromobenzoyl)phenylacetate sesquihydrate。 性質:常温常圧において黄色-オレンジ色の粉末[2]。無臭で水に易溶解で、エタノールには難溶解[1]。
用途
点眼薬
2000年に日本で「ブロナック」の商品名で販売が開始された。2005年、FDAも認可し「Xibrom」の商品名で販売が開始された。これらは1日2回の点眼薬であったが、2010年にはFDAが1日1回点眼タイプの「Bromday」を承認している[2]。日本での適応は、外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法〔眼瞼炎、結膜炎、強膜炎(上強膜炎を含む)、術後炎症〕となっている[1]。FDAでは、眼科手術の1日前から術後14日目までの投与に限定して認可されているが[2]、日本では術後の投与日数に制限はない。抗炎症作用は角膜に限定されず、網膜においても抗炎症効果が発揮され、恒常性を保つ作用があることが知られる[3]。
副作用としては角膜びらんが知られており、承認時及び使用成績調査では3,843例中の16例(0.42%)に認められているに過ぎないが[1]、進行すると角膜潰瘍、角膜穿孔に進行しうる重大な副作用である。
保存剤として、ベンザルコニウム塩化物が添加されているので、コンタクトレンズを使用している場合は、点眼後5分間経過後にコンタクトレンズを装用することが指導されている。
内服薬
経口投与での臨床試験も実施されたが日本では市販には至っていない。アメリカでは10日間以下の短期間に限られた内服のみ承認された。そして「Duract」という商品名で経口製剤が1997年から販売された。しかし、1か月以上の長期間にわたって内服し続けた患者に死亡例を含む肝障害が起こった事が問題となり[1]、1998年に販売中止となった。
関連項目
- アンフェナク - ブロムフェナクが分子内に持つ臭素の部分が水素になっただけの類似化合物。
出典
- ^ a b c d e ブロナック添付文書 千寿製薬株式会社 2016年10月15日閲覧
- ^ a b c Bromday - FDA 2016年10月15日閲覧
- ^ Rovere G 「Topical Treatment With Bromfenac Reduces Retinal Gliosis and Inflammation After Optic Nerve Crush.」Invest Ophthalmol Vis Sci. 2016 Nov 1;57(14):6098-6106. doi: 10.1167/iovs.16-20425.
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サリチル酸 |
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アリルアルカノイック酸 | |
2-アリルプロピオン酸 (プロフェン) | |
N-アリルアントラニル酸 (フェナム酸) | |
ピラゾリジン誘導体(ピリン系) | |
オキシカム | |
COX-2選択的阻害薬 | |
スルホンアニリド | |
局所適用製品 | |
一酸化窒素供与型COX阻害薬 |
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塩基性抗炎症薬 |
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その他 | |
太字はグループで初期に発見された薬物。†承認取消あるいは市場撤退した薬、‡動物用医薬品。 カテゴリ |