Iso646.h
標準Cライブラリ(libc) |
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iso646.hとは、標準Cライブラリのヘッダーの一つである。演算子の代替つづりをマクロとして提供する。
代替つづり
iso646.hをインクルードすることによって、以下に示すマクロを使用できるようになる。それぞれが演算子と対応している。[1]
代替つづり | 演算子 |
---|---|
and | && |
and_eq | &= |
bitand | & |
or | || |
or_eq | |= |
bitor | | |
xor | ^ |
xor_eq | ^= |
compl | ~ |
not | ! |
not_eq | != |
iso646.hの利用例
iso646.hを利用する場面はほとんどなく、利用する場合の理由は、ISO646バリアント文字セットでCの記号が記述できなかったためである。[2] 現在はUTF-8などに移行しているためこのヘッダーを利用する必要はない。
ここではあえてiso646.hを利用した記述の例を記述する。
条件分岐の演算
以下のソースコードはiso646.hを利用したand(どちらも成立していればtrue)のサンプルである。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { if(((2 + 3) == 5) and ((4 - 3) == 1)) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
上記のソースコードは以下のソースコードと等価である。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { if(((2 + 3) == 5) && ((4 - 3) == 1)) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
ビットごとの演算子
以下はiso646.hを利用したor演算のサンプルである。 bitorとなっている部分をbitandに変えればand演算になる。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { if((1 bitor 2) == 3) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
上記のソースコードは以下のソースコードと等価である。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { if((1 | 2) == 3) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
代入演算子
以下のソースコードははiso646.hを利用したor演算のサンプルである。
or_eqとなっている部分をand_eqに変えればand演算になる。 また、or_eqをxor_eqに変えるとxor演算を行うソースコードになる。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { int x = 1; x or_eq 2; if(x == 3) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
上記のソースコードは以下のソースコードと等価である。
#include <iso646.h> #include <stdio.h> int main(void) { int x = 1; x |= 2; if(x == 3) { puts("SUCCESS"); } return 0; }
C++におけるiso646.h
C++ではiso646.h(ciso646)は存在するもの、上記のマクロはすべて予約語となっているため、インクルードしても何も変わらない。 そのため、C++ではiso646.hを利用する必要は全くない。
C++では、ciso646は、std名前空間に属する。[3]
注釈
関連項目
外部リンク
- C言語関数辞典におけるiso646.hのページ
- ルネサンスのiso646.hのページ
- cplusplus.comのciso646のページ
- Microsoftのciso646のページ