雄鶏と宝石
「雄鶏と宝石」(おんどりとほうせき)は、イソップ寓話のひとつ。ペリー・インデックス503番。
ストーリーは非常に短い。
出典
この話はギリシア語で書かれたイソップ寓話集のテクストには見えず、1世紀にパエドルスがラテン語で書いた『イソップ風寓話集』の第3巻第12話「鶏と真珠」として見える[1]:213[2]。教訓は「これは私の値打ちを理解してくれないひとびとに話しているのです。」[3]となっている。
パエドルスを元にして中世ラテン語で書かれた「ロムルス集」と呼ばれるイソップ寓話集では第1話として収録されている[1]:212。聞く耳を持たない人には寓話を語っても仕方がない、という意味で使われている。
江戸時代の『伊曽保物語』でも、イソップ伝を除く最初の話である中巻第10話に収録されている[1]:212-213。
ラ・フォンテーヌの寓話詩には巻1の第20話「雄鶏と真珠」 (fr:Le Coq et la Perle) として収録され、書物の価値を理解しない人を批判している。
あらすじ
雄鶏は、何か食べるものはないかと土をひっかいていた。そのとき、偶然に宝石を見つけた。雄鶏は言った。「ほうっ!落とし主がこれを見つけたらさぞ喜ぶだろうな。でも俺にとっては、世界中の宝石よりも麦一粒のほうがずっと大切さ。」
教訓
愚かな人間は寓話を聞いてもその意味を悟ることができず、無駄である[1]:214。
脚注
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