祖父江逸郎
祖父江 逸郎(そぶえ いつろう、1921年3月19日[1] - 2021年3月29日)は、日本の医師(神経内科)、軍医[2]。 公益財団法人 長寿科学振興財団名誉理事長および名古屋大学名誉教授、愛知医科大学名誉教授。息子に学校法人愛知医科大学理事長・愛知医科大学学長の祖父江元。愛知県名古屋市出身[3]。
来歴
愛知一中を経て、1943年に名古屋帝国大学医学部卒業。海軍軍医学校での訓練を経て軍医中尉となり、戦艦大和に乗艦。乗組軍医としてマリアナ沖海戦、レイテ沖海戦に従軍した。1945年1月に広島県江田島の海軍兵学校大原分校に転勤(乗艦していた大和は1945年4月沈没)。8月6日の広島原爆投下の3日後に現地調査を行った。
戦後は1950年代から多発した「薬害スモン」のほか、筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病など難病の原因究明や治療法の開発に貢献。地域住民の健康増進や生活の質向上を目指す活動にも尽力した[2]。名古屋大医学部教授、名大病院長、国立療養所中部病院(現国立長寿医療研究センター)院長などを経て、1991〜2000年に愛知医科大学学長、2010〜2020年に公益財団法人長寿科学振興財団理事長をそれぞれ務めた。99歳まで現職[4]。
2021年3月29日、肺炎のため、死去[2]。100歳没。死没日をもって、従七位から正四位に叙される[5]。
表彰
書籍
- 『長寿を科学する』(岩波新書、2009年)
- 『天寿を生きる』(角川oneテーマ21、2011年)
- 『軍医が見た戦艦大和』(角川書店、2013年)
- 『一期一会 サイエンスの大海のなかで』(文芸社、2015年)
- 『この歳になってわかったこと』(ベストセラーズ、2020年)
脚注
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外部リンク
- 気と骨 祖父江逸郎
- 語り継ぐ戦争 戦艦大和の元軍医だった祖父江逸郎さん
- 祖父江 逸郎さん|証言|NHK 戦争証言アーカイブス