ヴォスパー・ソーニクロフト・フリゲート
本項では、イギリスのヴォスパー社またはヴォスパー・ソーニクロフト社が開発した輸出用フリゲート/コルベットについて述べる。
概要
ヴォスパー社 (Vosper & Company) は、旧イギリス植民地を含む開発途上国への艦船輸出事業に期待して、1960年8月には政府から後援を受けるための交渉に着手していた。設計はヴィッカース社と共同で行われた[1]。
- Mk.1
- 175フィート (53 m)級のコルベットで、モジュール化設計により、汎用型と魚雷艇型、練習艦型と哨戒艦型がファミリー化されて提示されていた[1]。
- クロマンツェ級 - ガーナ海軍
- トブルク - リビア海軍
- Mk.2
- Mk.1と同大だが、より精巧な設計となっている。1962年にはガスタービンエンジン搭載型がカナダ海軍に売り込まれたが、成約には至らなかった[1]。
- Mk.3
- より大型の202フィート (62 m)級のコルベット[1]。
- ドリナ級 - ナイジェリア海軍
- Mk.5
- 新規設計のガスタービンエンジン搭載型高速フリゲート[1]。
- Mk.7
- Mk.5と同系列で、やや大型化した設計であった[1]。
- ダット・アサワリ - リビア海軍
- Mk.9
- Mk.3よりわずかに大型化したコルベット[1]。
- エリンミ級 - ナイジェリア海軍
また、特にMk.5, 7は、CVA-01級航空母艦の計画中止に伴う汎用フリゲートの検討を進めていたイギリス海軍にも影響を与え、後に同系列の設計による21型フリゲートが建造された[1]。
その後、第2世代としてヴィジランス型(Vigilance class)も開発され、オマーン海軍がカヒル級コルベットとして採用した[1][2]。
出典
[脚注の使い方]
- ^ a b c d e f g h i j Friedman 2012, pp. 196–217.
- ^ Gardiner 1996, pp. 296–298.
参考文献
- Friedman, Norman (2012). British Destroyers & Frigates - The Second World War & After. Naval Institute Press. ISBN 978-1591149545
- Gardiner, Robert (1996). Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. ISBN 978-1557501325
関連項目
- MEKO型フリゲート - ドイツのブローム・ウント・フォスが設計した輸出用フリゲート / コルベット。
- ヴィタ型高速戦闘艇