モデラトス
ガデイラのモデラトス[1]またはガデスのモデラトゥス(古希: Μοδερᾶτος 羅・英: Moderatus 1世紀[2])は、ローマ帝国期のガデイラ(ガデス、現スペインのカディス)出身の哲学者。新ピタゴラス派に属するが、中期プラトン主義者の側面もあった[3][4]。著作は現存せず、学説が断片的に伝わる。
プルタルコス『食卓歓談集』など様々な文献で、ピタゴラス派(新ピタゴラス派)の人物として言及される[4]。
ポルピュリオス『ピタゴラス伝』によれば、ピタゴラス派の数の研究をまとめた11巻本を作った[2]。
シンプリキオスの『アリストテレス自然学注解』では、新プラトン主義者の「一者」に似た思想を、プラトン『パルメニデス』でなくピタゴラス派に従って説いた、という旨が報告される[2][4]。この報告については、現代の哲学史家の間でも諸解釈ある[2][4]。
脚注
- ^ ファーガソン 2011, p. 254.
- ^ a b c d 左近司 2003, p. 197ff.
- ^ 左近司 2003, p. 202.
- ^ a b c d チェントローネ 2000, p. 227-235.