マツヨイグサ

マツヨイグサ
Oenothera stricta subsp. stricta
Oenothera stricta subsp. stricta
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: フトモモ目 Myrtales
: アカバナ科 Onagraceae
亜科 : Onagroideae
: Onagreae
: マツヨイグサ属 Oenothera
: マツヨイグサ O. stricta
学名
Oenothera stricta Ledeb. ex Link (1821)[1]
シノニム
  • Oenothera odorata auct. non Jacq (1788)[2]
和名
マツヨイグサ(待宵草)
英名
evening primrose(属の総称)[3]
sundrops
亜種
  • O. s. subsp. altissima
  • O. s. subsp. argentinae
  • O. s. subsp. stricta

マツヨイグサ(待宵草、学名: Oenothera stricta)は、アカバナ科マツヨイグサ属一年草。南米原産。日本では帰化植物の一つとされる。中国名も待宵草[1]

分布

原産地は南アメリカ[4]

日本へは嘉永年間(1848 - 1853年)に船来し、当初観賞用として植えられていたが、のちに逸出して野生化した[3]大正から昭和初期にかけては、本州以南の各地に分布[3]昭和30年代に同属のオオマツヨイグサ O. erythrosepala とともに空き地などに大群落を形成した。しかし近年はこれも同属のメマツヨイグサ O. biennis に押され、姿を見る機会は減った。

形態・生態

二年草[3]。草丈は30 - 90センチメートル (cm) になる[3]は紫褐色に染まることが多く、まばらに毛が生える[3]は濃緑色で、白い中央脈が目立つ[3]葉縁にはまばらな波状の鋸歯がある[3]

は無柄で子房下位[3]花弁は4個、花色が黄色で、花径は約3 cm程度である[3]。花は萎れると赤く変化する[4]。夕方に花径3 - 5 cm位の黄色い花を咲かせ、翌日の朝には黄赤色に変わってしぼんでしまう一日花。子房は円柱形で基部が細まり、果時には長さ2.8 cm、浅い4本の溝がある[3]は下部が2 - 4 cmの筒形になり、萼片が4個つく[3]。熟した果実は4片に裂けて、裂片は著しく反り返り、中から種子が現れる[3]。種子は長さ1.5ミリメートル (mm) で角張らずに滑らかである[3]

オオマツヨイグサO. erythrosepala)と似た環境に自生するので紛らわしいが、オオマツヨイグサに較べ丈が低く、葉が細いことから区別できる。

出典

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Oenothera stricta Ledeb. ex Link マツヨイグサ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年9月1日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Oenothera odorata auct. non Jacq. マツヨイグサ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年9月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 長田武正 1976, p. 173.
  4. ^ a b 亀田龍吉『ポケット図鑑 身近な草花300 郊外』文一総合出版、2019年、99頁。 

参考文献

  • 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。ISBN 4-586-30053-1。 
  • 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、220-223頁。ISBN 4-635-07001-8。 
  • 『植物の世界4 種子植物 双子葉類4』朝日新聞社〈朝日百科〉、1997年。ISBN 4-02-380010-4。 
  • 池田清彦監修、Deco編『外来生物事典』東京書籍、2006年。ISBN 4-487-80118-4。 

関連項目

外部リンク

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