サウジカップ

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曖昧さ回避 サウジ・スーパーカップ」とは異なります。
サウジカップ
Saudi Cup
開催国 サウジアラビアの旗 サウジアラビア
主催者 サウジアラビアジョッキークラブ
競馬場 キングアブドゥルアジーズ競馬場
2022年の情報
距離 ダート1800m
格付け G1
賞金 1着賞金1000万米ドル
賞金総額2000万米ドル
出走条件 サラブレッド北半球産4歳以上、南半球産3歳以上
負担重量 4歳以上57kg、南半球産3歳53.5kg、牝馬2kg減
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サウジカップアラビア語: كأس السعودية‎、英語: Saudi Cup[1])は、サウジアラビアキングアブドゥルアジーズ競馬場で開催されている競馬の競走である。距離はダート1800m。賞金総額2000万米ドルを誇る世界最高賞金競走である。

概要

サウジアラビアジョッキークラブが2020年に創設した国際競走。総賞金は2000万米ドルで、施行日はサウジカップデーと称して、本競走を含め8つの競走が行われる[注 1]

本競走はダート1800mで行われるが、アメリカやドバイ、日本と異なって、ウッドチップを含んでいるというキング・アブドゥルアズィーズ競馬場独特なダートコースや高額な賞金の影響か第1回のベンバトル、マジックワンド、第2回のミシュリフなど主に芝の競走に出走してきた欧州馬も毎年数頭が参戦している。

3月末に行われるドバイワールドカップその付随重賞競走出走を目指す馬にとっては、このレースを前哨戦と位置づけている[2]。一方でアメリカの競争馬にはドバイ遠征せずこのレースを主目標にする馬も多い。

歴史

  • 2018年 - サウジアラビアで世界最高賞金レースを施行する計画が発表された[3]
  • 2020年 - キングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1800mで創設[4]。第1回はマキシマムセキュリティが1位で入線したものの[5]、その後に違法薬物投与が発覚、2022年12月時点でレース結果は「保留」となっている[6]。2024年1月に、サウジアラビア騎手クラブは「失格」を正式に勧告した[7]。そして同年8月1日、マキシマムセキュリティの失格が正式に決定され、2位入線のミッドナイトビズーが繰り上がり優勝となった[8]
  • 2022年 - IFHA(国際競馬統括機関連盟)がサウジアラビアの競馬をパートII国に格上げしたことに伴い、本年より国際G1競走として施行[9]。地元のエンブレムロードがサウジアラビア調教馬として初優勝[10]
  • 2023年 - パンサラッサが日本調教馬として初優勝[11]
  • 2024年 - 農林水産大臣の認可を受け、日本国内での馬券発売が認められる[12]セニョールバスカドールがアメリカ調教馬の牡馬として初めて優勝した。

優先出走権

2020年はペガサスワールドカップの1着から3着に優先出走権が与えられていた[13]

2021年からはチャンピオンズカップ及びペガサスワールドカップの1着馬に優先出走権が与えられる[14]

歴代優勝馬

回数 施行日 調教国・優勝馬 性齢 距離 タイム 騎手 調教師
第1回[15] 2020年2月29日 アメリカ合衆国の旗Midnight Bisou[注 2] 牝5 ダート1800m 1:50.69 Mike Smith Steven Asmussen
第2回[19] 2021年2月20日 イギリスの旗Mishriff 牡4 ダート1800m 1:49.59 Devid Egan John Gosden
第3回[20] 2022年2月26日 サウジアラビアの旗Emblem Road 牡4 ダート1800m 1:50.52 Wigberto Ramos Mitab Almulawah
第4回[21] 2023年2月25日 日本の旗Panthalassa 牡6 ダート1800m 1:50.80 吉田豊 矢作芳人
第5回[22] 2024年2月24日 アメリカ合衆国の旗Senor Buscador 牡6 ダート1800m 1:49.50 Junior Alvarado Todd W Fincher

日本調教馬の成績

脚注

注釈

  1. ^ 8競走の内、6つは国際競走で、残り2つはサウジアラビア調教馬限定とアラブ馬限定の競走。
  2. ^ マキシマムセキュリティが1着でゴールしたものの、その9日後、アメリカで調教師による違法薬物投与が発覚し訴追された。裁判では、調教師は薬物投与を全面的に認めており、懲役刑を受ける見込み。これに伴いレース結果の確定は保留となり、賞金の支払いも差し止められた。2024年1月23日にマキシマムセキュリティのサーヴィス調教師が違法薬物投与による有罪判決を受け、同年8月1日に2位入線のミッドナイトビズーが繰り上がり優勝となった[16][17][18]

出典

  1. ^ CNN、2020年3月2日付、Saudi Cup: Maximum Security wins world's richest horse race、2020年3月7日閲覧。
  2. ^ ドバイを目指す馬たちが世界各地で前哨戦 ターフ「4連覇」を狙うロードノースが約1年ぶりの始動戦(東スポ競馬・TPC秋山響の海外競馬解析 2024年2月13日付)
  3. ^ {“サウジアラビアが世界最高賞金レースを開催する見込み(サウジアラビア)[開催・運営]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2018年4月26日閲覧。
  4. ^ “世界最高賞金レースの創設を正式発表(サウジアラビア)【開催・運営】”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年9月29日閲覧。
  5. ^ “サウジCはマキシマムセキュリティが熱戦制す、クリソベリルは7着で初黒星 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年9月29日閲覧。
  6. ^ “マキシマムセキュリティの調教師がドーピング有罪認める、サウジC優勝と賞金の扱いは未定 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年9月29日閲覧。
  7. ^ Hegarty, Matt (23 January 2024). “Saudi Jockey Club recommends DQ of Maximum Security from 2020 Saudi Cup”. Daily Racing Form. 4 May 2024閲覧。
  8. ^ サウジC初代王者はミッドナイトビズ―!マキシマムセキュリティは正式に失格日刊スポーツ、2024年8月2日配信・閲覧
  9. ^ “サウジカップ、G1に昇格(国際)[開催・運営]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年9月29日閲覧。
  10. ^ “地元馬エンブレムロードが総賞金2000万ドルのサウジカップを制覇(サウジアラビア)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年9月29日閲覧。
  11. ^ “パンサラッサ、日本にサウジカップ優勝の栄光をもたらす(サウジアラビア)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年9月29日閲覧。
  12. ^ “農林水産大臣が指定する海外競馬の競走”. 2024年8月4日閲覧。
  13. ^ “世界最高賞金レースの創設を正式発表(サウジアラビア)【開催・運営】”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年10月22日閲覧。
  14. ^ “サウジカップの出走権獲得レースに日本と米国のレースを指定(サウジアラビア)[開催・運営]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年10月22日閲覧。
  15. ^ “2020サウジカップ”. JRA-VAN (2020年3月1日). 2020年3月1日閲覧。
  16. ^ netkaiba、合田直弘「世界の競馬」2022年12月14日付、マキシマムセキュリティを巡る違法薬物疑惑、裁判で全面的に認める供述、2023年2月26日閲覧
  17. ^ JAIRS、海外競馬ニュース、2022年12月15日付、マキシマムセキュリティの馬主、サウジカップ失格の決定を支持(アメリカ)[開催・運営]、2023年2月26日閲覧。
  18. ^ Move to Strip Maximum Security of Saudi Cup Purse Moneybloodhorse.com、2024年1月23日配信・閲覧
  19. ^ “2021年サウジカップ結果”. 2024年3月5日閲覧。
  20. ^ “2022年サウジカップ結果”. 2024年3月5日閲覧。
  21. ^ “2023年サウジカップ結果”. 2024年3月5日閲覧。
  22. ^ “2024年サウジカップ結果”. 2024年3月5日閲覧。

外部リンク

  • サウジカップ公式サイト2020
  • サウジカップ公式サイト2021
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